フランスと世界情勢

投稿日時 : 2025/02/20 17:30

「ウクライナの戦争:ロシア・アメリカ主導にブレーキをかけようとするエマニュエル・マクロン大統領」
Le Figaro紙のウェブサイトより。

もちろん、日本でもウクライナ情勢を巡るアメリカとロシアの会談は話題になっているが、フランスのメディア、そしてフランスの政界では、より深刻に、より大きく報じられている。

混沌とする国内の政治状況から距離をとっているようなマクロン大統領も、さすがにヨーロッパとしての対応を協議しようとうごき出している。メディアでも、かなり前から、第二次世界大戦直前のような状況だという見解や解説が多く見られている。

今回の、アメリカとロシアの会談も、1938年のミュンヘン会談と同じく、当事国(ウクライナ)を抜きにして、第三国(しかも今回はヨーロッパ諸国すら不参加)のアメリカとロシアだけで進められており、さらにトランプ大統領の攻撃的な発言も問題にされている。

この先、フランス、そしてヨーロッパ諸国がどう動くか。マクロン大統領は、自らが主導する形でヨーロッパをまとめ、アメリカとロシアに対抗し、ウクライナに寄り添う形の解決をさぐるようだが、国内政治と同じように、あるいはそれ以上に舵取りは難しそうだ。フランスのメディアからは、フランス国内政治の危うさ、国際状況の危うさが伝わってくる。