コロナでも、コロナだから、ストライキ

投稿日時 : 2020/11/10 18:00

「中継:Covid-19:世界ではワクチンの希望、フランスでは、教師が“衛生ストライキ”」
地方紙Ouest Franceのサイトより。

フランスでももちろんファイザー社のワクチンのニュースは、比較的大きく取り上げられているが、一日あたりのCovid-19の死者数(すでに新規感染者数や重症患者数は二の次の数字になっている)はフランスでは減少しない。

本日は、いくつもの教員組合(フランスの教員は組合に属しているだけではなく、いくつもの組合がある)が、ストライキを予定している。これは、教育現場での感染症対策が満足できるものではないことを訴えるためだ。これは先週に予告されていたが、その間に、教育省が高校でのリモート授業を認め、授業数の半分がリモートでもよいとするなどの措置を発表した。それでも、本日は、地域や学校ごと、さらには組合ごとに対応は異なるかもしれないが、教員のストライキが行われる予定だ。

先週の発表から、SNS上では、ハッシュタグ「BalanceTonProtocole」というものがバズりだしている。これは、セクハラ告発で使われた「MeToo」のフランス語版「BalanceTonPorc(豚野郎を告発しろ)」の流れで、「決まり事(プロトコール)を告発しろ」というハッシュタグで、学校内の決まり事などを告発する動きがある。これで、学校内で生徒がひしめき合っている教室や、廊下、さらにはカンティーヌ(食堂)の画像が流された。テレビニュースなどももちろんこの画像を使い、学校現場での感染症対策の問題を取り上げている。

SNSより。ある高校の休憩時間。
ある高校の昼食風景。

一部の高校では、現場教員の要求や、ストライキをするという覚悟(悪くいえば「脅し」)を見せることで、感染症対策がとられるようになったところもあるという。政府からはリモート授業の提案だったが、現場発信では、より現実的な「demi-groupes」(半グループ)制の導入で、一クラスを半分に分けて授業を行うことが実施されている。

別の高校。朝10時。

政府は、早速、教員に対して、特に感染症が拡がっている地域を優先的に、検査キットを送ると発表した。