電力会社でストライキ

投稿日時 : 2022/01/26 17:30

「本日1月26日(水)、EDF(フランス電力)の従業員はストライキにはいる」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

フランスの電力会社は、いまでも実質的にEDF(フランス電力)が国内全ての電力をまかなっている。形は株式会社だが、株の9割近くは国が持っていて、もともとは国営だった。

数ヶ月前、コロナ禍によるエネルギーの高騰と、厳しくなる国民生活を鑑みて、国は電気料金の値上げを制限するとしていた。

利用者・消費者の立場からはこれは歓迎することではあったが、電力会社にとっては、利益が得られないことになり、経営・運営に支障がでることになる。

そこで、通常であれば、会社の従業員と経営陣の利害が一致することはないが、この「非常事態」の状況は、会社としては、従業員も経営者も、危機感は同じで、会社の経営状況が悪くなることに抗議して、つまりはそのようなことを強いる政府に抗議して、本日からストライキが始まる。会社としては、政府の方針によって、現在や将来の原発の運営も含め、他の民間の電力会社との競争に不利になってしまうという状況にあるという。

一部の労働組合はすでに火曜日からストライキを始めていたり、本日のストライキも「無期限」とされている。ただ、それなりの規模のストライキになると予想されているが、送電には問題がないように計画されているという。

フランスのCovid-19の新規感染者数は50万人を超え、入院患者数も3万人を超えてきた。それでも日本とは違い、追加接種も国民の半数が終え、ワクチンパスも日常生活で機能しているフランスでは、あと80日を切った大統領選挙へむけて、政治・社会の動きも活発になってきているようだ。