サッカーと大統領

投稿日時 : 2022/12/20 17:30

「E.マクロンは、仏チームのラッキーアイテム?」
民間ニュース専門局CNewsの日曜昼のニュースより。

サッカーのワールドカップから戻ったフランスチームは、コンコルド広場でサポーターに挨拶をして、2022のワールドカップは終わった。日本でも少しは触れられているが、フランスのマクロン大統領は準決勝も決勝も現地におもむき、試合後は、ピッチに降りて、選手を慰めたり、控え室にも行ってちょっと演説をしたり。

日本の政治の広報戦略はいまだに選挙カーの街頭演説や選挙カーにとどまっているが、フランスでは、特に大統領に関してはメディア戦略が練られており、国民の多くが注目する今回のようなイベントは絶好の機会とされる。

ただ、これまでサッカーのワールドカップでフランスチームが勝利した際に、大統領もその人気にあやかったのは自国開催でフランスが初優勝した1998年のジャック・シラクだけで、当時は実に18ポイントも人気があがった。その後、2006年の決勝では同じジャック・シラクはかろうじて7ポイントを獲得したが、2016年ヨーロッパ杯の際のオランド大統領は1ポイントだけ。2018年のワールドカップで優勝した際のマクロン大統領にいたっては逆に2ポイントのマイナスだったという。

今回はどうなるか。

開催直前までは、カタール大会のボイコットの動きもあり、フランスの政治家や大統領も、カタール大会に行くべきではないと発言していた人たちもいた。しかし、フランスチームが勝ち進むごとに雰囲気は一変。割と早い段階で、ボイコットの動きは皆無に。これは全試合を中継した民放TF1の視聴率でも明らかで、予選のフランス・モロッコ戦は、もちろん両国の歴史やつながりを考えれば重要ではあったが、すでに決勝進出を決めていたので、視聴者は少なかったものの、決勝までは右肩上がりで、決勝の日はテレビを見ていた二人に一人が試合を見ていたという。

TF1の試合後との視聴者数。左の数字は100万人単位。

ちなみに、マクロン大統領は次は、毎年恒例になっているクリスマス前の空母訪問をし、その後はエルサレムに行くという。そして年末には恒例のテレビ演説をすることになっている。