若者はいま

投稿日時 : 2019/11/13 18:20

「リヨンでの学生による焼身自殺未遂。高等教育庁の施設の鉄柵をデモ参加者が突破。」地方紙Ouest France紙のサイトより。



11月8日(金)リヨンの学生食堂CROUSの前で、22歳の男子学生が、自らの体に可燃性の液体をかけて焼身自殺を図った。その直前にSNSで自らの行為を説明、不安定な状況(Précarité:プレカリテ)を訴え、マクロン大統領をはじめ、オランド前大統領、サルコジ前大統領、そしてヨーロッパにもその責任があり、さらには極右政党やメディアの論説委員も糾弾し、身をもって訴えるとした。幸い、近くにいた人の救助などで1名はとりとめたものの、90%の火傷で危険な状態にあるという。

この彼の行動を受け、フランス中で学生たちが反応、すぐに12日(火)に各地でデモをすることが決まった。パリでも数百名の学生たちがデモを行ったが、一部の学生が予定のルートから外れ、近くの高等教育庁の建物の鉄柵を破壊し、中に侵入した。リヨンでも数百名など、ほとんどの学生が多い都市では学生たちが、「プレカリテ(生活の不安定)」を訴えた。

12月(とくに5日はすでに大規模なストライキが予定)にかけて、デモやストライキが多くなることが予想されているが、この学生たちの怒りもどこかでさらに大きくなる可能性がある。