フランスはあと二ヶ月!

投稿日時 : 2021/04/30 17:30

「デコンフィヌモン:エマニュエル・マクロンが、通常への段階的復帰のスケジュールを発表」
Le Parisien紙のサイトより。

マクロン大統領は、地方紙との紙面インタビューで、フランスの今後のスケジュールを示した。今朝からフランスのメディアはこの話題が大きい。

いきなり様々なことが発表されたので、いろいろな取り上げ方がある。

大枠としては:

2週間ごとに4段階で、通常の生活に戻るというスケジュール。

5月3日:中学校と高校の再開。移動制限の解除。

5月19日:待ちに待たれた営業再開:ほぼ全ての業種。小売店、美術館、映画館、劇場、コンサート会場、スポーツ会場、レストランやカフェのテラス。夜間外出制限は21時からに延長。

6月9日:夜間外出制限を23時までに延長。レストラン、カフェ、展示会の再開。「衛生パス」の使用開始。テレワークの緩和(これまではテレワーク義務は続く)。

6月30日:夜間外出制限の終了。人数制限を終了。実質的に規制の終了。

6月30日からは通常の生活に戻ることになるが、その前の大きな日付は5月19日のテラス席の再開だ。

ただし、これらのスケジュール通りに進めるには、いくつかの指標を参考値とするとしている。一つは、陽性者率(taux d’incidence。10万人あたりの感染者数)で、400以下が基準の値。そして、重症患者が多くなり病症が逼迫する恐れがあるときや、感染者数の急激な上昇があるときは、それらの地域で対応をとるという。この基準数値があいまいだという批判もあるが、まったくロードマップが示されない日本からみると、国がスケジュールを示したことは評価される。万が一、感染状況が悪化した場合は「緊急衛生ブレーキ」をかけて、スケジュールをずらすという。

フランスのメディアでは、今回の発表でも、抜けている点などを指摘しているものもある。例えば、ディスコについては言及がなかったとか、屋内プールもほかのスポーツ施設と同じなのかとか。さらには、ヨーロッパ外への旅行はいつからどのように再開されるかということもまったく触れられなかった。そして、日本でも話題になっているが、アメリカでマスク着用が義務でなくなったが、フランスでのマスク着用についても言及がなかった。

今回発表されたスケジュールが状況によって変わることがあっても、それは承知の上で、外食産業や観光業、そしてすべての社会活動はこのスケジュールに沿って準備をはじめることになる。すでに毎年7月に行われ、昨年は中止になったアヴィニョンの国際演劇祭は、今年は開催を決定したという。レストランやカフェ、観光業もこのスケジュールに沿って準備を始めるという。

そして、昨日、フランスでワクチンを打った人の数は一日30万人近く。日本ではまだ毎日のワクチン接種の数は大きくは発表されていない。