子どもの日がないフランス

投稿日時 : 2024/05/01 17:40

「画面の制限、ソーシャルネットワーク禁止…。専門家委員会からエマニュエル・マクロンへの提言。」 地方紙Ouest France紙のウェブサイトより。

フランスには子どもの日はないものの、日本ではよく日本に比べてのフランスの「出生率」の高さがたまに語られるが、フランスでは子どもの教育についてよく話題になっていることはあまり知られていない。

そこでも、最近、特に子どもについて問題にされるのが、子どもが「モニター(Ecran)」に触れる時間の問題。

日本ではそもそもそこまで問題にされていないので、「モニター」の問題というような言葉自体も違和感がある。フランスでの「Ecran(モニター)」問題、というのは、インターネット以前からのテレビの見過ぎの問題から、昨今のスマートフォン、パソコン、タブレットが溢れている問題まで一貫している、画面・モニターの見過ぎという問題で、一日のテレビの視聴時間から、あらゆる画面・モニターの視聴時間が問題になっている。

そこで、昨日公開されたのが、マクロン大統領が要請していた専門家による調査結果と提言が公表された。

すでにフランスでは、子ども、とくに乳幼児の「画面の見過ぎ」は健康や成長には悪いということになっていたが、今回も、はっきりと、3歳以下では「画面」(テレビ、スマホ、タブレットなどすべて)は見せるべきではないとした。

すでに、3歳以下での画面の禁止は、法律を作る動きもあり、保育所などでは完全に禁止するような動きもある。

また、11歳までは携帯電話は禁止、13歳までもインターネット接続なしでのみ携帯電話を認めるが、ソーシャルネットワークについては15歳からで、それについても承認されたソーシャルネットワークのみが望ましいとした。

さらに、日本では小学校でもタブレット端末が拡がっているが、フランスでは低学年には使わないとし、段階的に「画面」とのつきあい方を学んでいくことを求めている。

もちろん、現実にはどこまで制限できるか、そして子どもたちに危険やリスクを教えるかが問題という。