フランスの新首相の施政方針演説は90分。

投稿日時 : 2024/10/02 17:30

「ミシェル・バルニエ:“富裕層”増税、最低賃金、年金、学校など。首相の発表から」
地方紙Sus Ouestのウェブサイトより。

任命までも夏いっぱいかかり、その後も、組閣まで1ヶ月近くかかったフランスの新首相ミシェル・バルニエ。

昨日、国会での施政方針演説が行われた。通例であれば、その後には「信任投票」が行われるが、行われず。もちろん、最初から信任の票がえられないというリスクを避けた。

演説の中のポイントは、赤字財政を解決するためには、公的支出の削減のほか、最も裕福なフランス国民からの税金を引き上げたり、巨大企業への増税もするという。環境問題についても、重要課題と位置づけたり、年金制度についても、微調整が必要とするなど、気配りをする姿勢を見せた。

最低賃金も11月から2%上げたり、新規住宅の建設や改築の規制を緩和するなど、国民の生活によりそった発言も。また前回の総選挙からフランスで議論が大きくなりつつある比例制の選挙についても、検討に値するというような前向きな発言も。

全体的には、ベテランの政治家らしく、抜かりがなく、模範解答のような演説にもきこえたが、途中、もちろん、極左政党議員などからは、罵声やヤジも飛び交った。また早速に、不信任案を提出するという動きもあり、今後の具体的な政策の進捗具合によっては、不信任案が通る可能性も大きくなることも充分にありうるとされている。