日本が国内の五輪とウイルスの話題だけでも、フランスでは世界的気候問題が語られる。

投稿日時 : 2021/06/25 17:30

「気候変動:海水面上昇で脅かされる都市の数々」
経済紙Les Echosのウェブサイトより。

昨日あたりからフランスのメディアが大きく取り上げている世界的なニュースの一つが気候変動に関するもの。そもそも、フランスでは政治、経済、文化と同様に、環境や気候が大きなニュースジャンル、つまりは国民の関心事でもある。

今回の話題は、国連の機関、気候変動に関する政府間パネル(IPCC、フランス語GIEC)の報告が正式発表されるまえにその中身がわかったというものだ。

特に取り上げられたのが、温暖化の影響で、この先30年でその影響は壊滅的で、直接的であれ間接的でも人類の25億人が影響を受けるという。とくに警鐘がなっているのが、海水面の上昇で、2100年までに1.1メートル、オーストラリアの研究者によると3メートルもの上昇が予測されている。そして、海水面の上昇で特に脅かされている世界中の20の大都市のうち、13がアジアにあるという。

フランスではすでに、2024年をめどにインドネシアが首都をジャカルタから遷都するという話題は定期的に伝えられており、いまでは毎年のようにフランスでも起こっている洪水の話題も世界的な気候変動と関連付けて取り上げられている。