Le Blog：ふらんすメガネ

デルタ株を抑えるには90％の集団免疫

投稿日時 : 2021/07/15 17:30

マクロン大統領が積極的なワクチン接種推進を打ち出し、担当大臣などから詳細が発表されたフランス。ワクチン接種の予約や実施数もたちまち伸びる一方、反ワクチン派（anti-vax：アンチヴァックス）もパリなどの都市でデモを行うなど、自由の侵害だ、独裁だ、ファシズムだと声を上げ始めている。

デモの映像やスローガンはインパクトがあるが、これが実際どのくらいの国民の意見なのかは、今後のワクチン接種の進行具合、そして政府や大統領への支持率にあらわれるだろう。

ただし、数日前にフランスの専門家会議が発表したのは、集団免疫についての科学的見解。それによると、理想は全国民の90％が必要なワクチン接種を終えることで集団免疫を得られるとした。

しかし、これは目標値ではあるが、現実的ではなく、現実的には、現在までの接種率などの知見をふまえ、年齢層別に下記の接種率を目指すとしている。
60歳以上：90％以上。18-59歳：70％。12-17歳：50％。

専門家会議によると、この基準でも感染がなくなるのではなく、感染爆発が抑えられるという数字だという。