冬に備えるフランス。

投稿日時 : 2022/12/02 17:30

「停電:送電停止の場合、“午前中は休校”と、教育大臣」
Le Figaro紙のウェブサイトより。

いよいよフランスでも本格的な冬が始まりつつある。日本では大きく報じられないウクライナの停電だが、フランスでは他人事ではない。

国民もしかり。政府もしかり。冬場の電力供給不足に備えて、9月の年度初めから、国民にも企業にも節電努力を訴えてきたフランス政府だが、突然のブラックアウトを防ぐための計画停電についての準備が始まった。首相から自治体へ、通達があったという。

そして、教育大臣は、質問に答える形で、計画停電があった場合、その地域の学校は午前中は休校になると発言した。

これをうけて、教育関係の組合などは反発。コロナ禍の時のように、現場との相談や報告もなく、勝手に決めて、現場のことを考えていないと批判。計画停電のある地域は県単位などよりも小さな区分で行われ、インフラなど必要不可欠なサービスや機関は問題ないようにするというが、発表されるのは、計画停電の前日の17時ごろ。これで翌日の学校が休校になると、学校側も、送り出す家庭も準備できるわけがないという。しかも、当日6時頃にさらに微調整もあるという。

もちろん、実際にどのくらいの頻度で、どのくらいの範囲で計画停電が行われるかはわからないが、予定では、最長でも2時間程度で、午前中の8-13時の間、または18-20時になるという。

ある世論調査によると、6割近くが自分が住んでいる地域で計画停電があると覚悟しているという。