ほぼ予想通りか。

投稿日時 : 2022/04/11 17:30

「大統領選:マクロンはトップで28%、ルペンとメランションの差は23%と22%で縮まる」
地方紙 Sud Ouestのウェブサイトより。

当然、日本でも伝えられているフランスの大統領選挙の第一回投票の結果だが、当然、フランスのメディアではポイントが違う。

フランスのメディアで特に取り上げられているポイントは:
・2017年と同じ決選投票だが、マクロン現大統領は前回ほど安心できず、ルペン氏が勝つ可能性はある。
・これまでは「アンチ極右」が問題だったが、2022年は「反マクロン」がどのくらいまとまるか、これから決選投票までの2週間で何が起こるかにもよるという分析もある。
・3位につけた極左系のメランション氏は、初めて得票率を20%を超え、今後、フランスの左派系勢力は、メランション氏を軸に再編成が進むだろう。
・かつて、政権も取っていた社会党は、現パリ市長のアンヌ・イダルゴ氏が歴史的な惨敗となった。選挙費用が補償される5%の得票率にもいかなかった。
・伝統的右派政党も同様、ヴァレリー・ペクレス氏も5%の得票率をとることができず、党は今後の方針を再定義することになる。

メディアでは、毎回の事だが、第一回投票が終わり、第二回の決選投票までの2週間は、第一回投票の分析や解説など、大賑わいとなる。世論調査についても、例えば、メランション氏の支持者は、メランション氏の政党が「不服従」とあるように、世論調査にきちんと答えていないから、事前の世論調査では数字が出ていないという見方もあったりする。

ちなみに、現時点の世論調査でも、マクロンvsルペンは、54%vs46%となっている。決選投票のポイントは、今後の2週間でマクロン現大統領へのマイナスとなる出来事がおこらないか、ルペン氏やマクロン氏がどれだけ、左派系勢力の支持者の支持を得られるかにかかっている。特に、決選投票の前は一対一の討論も開催されるはずだ。

そして当初は騒がれていた極右系のエリック・ゼムール氏は、4位の7.2%の得票率で、早速、決選投票ではルペン氏への支持を表明した。