レッドゾーンを越えてブラックゾーンに入る暑さ

投稿日時 : 2022/06/15 17:30

「熱波によって変わる季節の概念」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

本日、フランスではバカロレアの哲学の試験日だ。バカロレア自体はすでに始まっているが、バカロレアを象徴する哲学の試験日は毎年話題になる。

今年も当然だが、今年は、フランス気象庁が猛暑日(Canicule)の発表をしており、フランスでも例年よりもかなり早い猛暑の訪れが心配されている。

日本では、猛暑日、真夏日、夏日といった用語で、最高気温で客観的に区別されているが、現在、フランスでいうCanicule(カニキュル)は、最高気温の定義ではなく、気象庁が宣言するもので、基準としては夏でも最低気温が18-20度以上、最高気温が30-35度で、さらにそれが数日間続く恐れがあるときに、「カニキュル」予報・発表がある。

今回の場合、場所によっては最高気温が35度、さらには40度を超えるところも出てくると予想されている。一般家庭にエアコンが普及していないフランスで恐れられているのが、夜になっても気温が下がらないケースだったり、乾燥しているフランスでは水分不足なども心配され、高齢者などへの影響が特に心配される。

バカロレアを受ける高校生は、ほとんどがクーラーがないところで数時間の試験を受けることになるが、暑さのせいで試験が中止や延期になることはなく、通常通りに進められるようだ。

フランス気象庁では、南西部の12の県に対して、注意報(黄色のアラート)をだし、ピークは木曜から土曜日にかけてだと注意を促している。

現時点では黄色の注意報だが、さらに厳しくなると赤色の警報になる。

フランスでは、パンデミックの感染状況も、正常なグリーンから、注意のイエロー、警報のレッドがあるが、さらにその上に紫や黒を程度を示すために使われるようになっている。黒は日本で言うところの「想定外」「百年に一度」というレベルだろうか。

本日、パリでは最高気温は31度という予報だ。