毎日のように数種類の世論調査が発表されるフランスで、世論調査はもはや一つの広報のよう。

投稿日時 : 2021/10/07 17:30

「大統領選2022;ゼムール爆弾で自身をなくす国民連合党」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

また新しい世論調査だ。先日も世論調査の話をしたが、昨日発表された世論調査は、また別の調査期間が別のメディア(今回は経済誌 Challenges)の依頼で行われたもので、それによると、2022年の大統領選挙の世論調査が始まって初めて、いまだに公式に出馬を宣言していないエリック・ゼムール氏が極右政党RN(Rassemblement National:国民連合)の代表のマリーヌ・ルペン氏を抜いたという。つまり、決選投票は、マクロン現大統領とエリック・ゼムールということになる。

数ヶ月前には、エリック・ゼムール氏のほうが、マリーヌ・ルペン氏の陣営に加わるという見方もあったほどの関係だったが、ここへきて、ゼムール氏の方が、世論調査上は優勢との数字がでてきたことで、パワーバランスは逆転。嵐とか爆弾と評されるゼムール氏によって、まずは大きな影響を受け始めたのが伝統的な極右といえるだろうか。

極右政党内では今後の大統領選の戦略もふくめ、かなりばたばたしているという。もちろんこのゼムール爆弾の直撃を受けたのは極右政党だが、与党ではない右派系にも流れ弾が当たったともいわれる。

第一回投票まであと半年。まだまだいろいろなことが起こるだろうが、当面はゼムール氏に対してどういう立ち位置をとるか、どう対応するかが一つの鍵となるだろう。