決勝のあとは、決算

投稿日時 : 2022/12/19 17:30

「ワールドカップ2022:仏チームの活躍で、仏サッカー連盟の懐事情は安泰」
20 Minutes紙のウェブサイトより。

もちろん、フランスでは昨晩から今朝まで、メディアやSNSはワールドカップの話題がほとんど。最後の最後まで息をのむ試合で、もちろん、フランスチームが優勝できなかったのは残念であり、もちろん、お祭り騒ぎにはなっていないが、失望などはなく、自国のチームや選手に対しては「誇りに思う」というような感情が大半のように見える。

そして、決勝の前からもメディアで取り上げられているのが、お金の話。そこまで大きく取り上げられている訳ではないが、ワールドカップのスポーツとしての話題以外として、取り上げることがある。

日本では、結果や個々の選手の生い立ちくらいで、いくら選手が日本のサッカー界の将来を危惧しているような発言をしても、サッカーというスポーツの状況や、お金の事情などはあまり報じられない。20 Minutes紙によると、フランスのサッカー連盟は、今年度の予算計上の際に、フランスチームはワールドカップで準々決勝までは行くと想定して予算を立てていたという。ワールドカップで優勝したチームには4200万ドルが約束されていたが、このジャックポットは逃したものの、二位でも3000万ドルがチームに与えられるのだ。

これは選手やスタッフへの分も含まれるが、それでも今年度の決算はかなりの黒字になるとされ、決勝戦には、急遽、仏サッカー連盟の全ての職員がその家族も含めて、招待されたという。

ところで、選手一人あたりもかなりの金額の賞金がもらえるが、例えばエムバペの場合、クラブチーム、PSGでの年俸の方は桁違いで、ワールドカップはお金のためではなく、多くの選手はワールドカップの賞金はアソシエーションなどに寄付をするという。

そして、社会学者などは、今回のフランスチームの活躍の経済的、政治的効果についてもコメントしているが、経済効果も全体としては皆無に等しく、決勝戦も現地に赴いたマクロン大統領だが、政治的な影響もほぼ皆無だという。もちろん、ユニフォームの売り上げは上がっているし、ワールドカップの間、バーやカフェは大きく売上を伸ばしたところはあるが、全体としてみれば限定的だという。