またアマゾン……

投稿日時 : 2021/06/18 17:30

「アマゾン:ナントでは、小売店がプライムデーをボイコットし、実店舗で買うように求める」
地方紙 Ouest Franceのウェブサイトより。

日本(や他の国々)では、もう毎年恒例のように、何の違和感もなくAmazonのPrime Daysが始まろうとしている。ところが、フランスでは(今年は)タイミングが悪かった。いくら感染状況が予想以上に改善しはじめて気分がよさそうなフランスでも、タイミングが悪いようだ。

すでに、先日、これまでフランスのサッカー国内リーグの試合の放映権が、アマゾンプライムに買い取られ(てしまっ)たというニュースがあったばかりだ。1980年代に、サッカーの放映権とポルノ映画で大きくなった有料民間テレビ局、カナル・プリュス(Canal+)が、国内リーグの試合を長年中継していたが、もう8月からはアマゾンプライムにそれが移ることになった。

これは、コロナ禍で収入が減っていたフランス国内リーグが決定し、当初はアマゾンプライムとカナル・プリュスが放映権を分けるというものだったが、カナル・プリュス側が半分ならいらないと、交渉を終わらせたかたちだといわれる。

フランスのサッカーファンからすれば、どこが放映しようがさほど問題ではないが、フランスでさえ、サッカーというテレビコンテンツが見られなくなっていたり、サッカーそのもののビジネスモデルが危うくなっており、テレビ業界とスポーツ業界が不安定になっているところにアマゾンがはいってきたというかたちだろうか。

アマゾンプライムのセールは、フランスでの公式のソルドが6月30日に始まるのに、アマゾンがそれよりも前にセールをするのは不公平だというもの。昨年末にはアマゾンフランスは理解をしめしたが、今回は仏アマゾンからも、経済省からも動きは見られないという。