無題

投稿日時 : 2021/03/12 18:00

「リベンジポルノから待ち伏せ:アリシャの死に至った経緯」
L’Obs誌のサイトより。

フランスで月曜の深夜に起こった事件。昨年末からパリやパリ近郊などを中心に、若者による暴力事件が増加しており、死者まで出ていることは以前も取り上げた。

月曜の深夜、パリ近郊、パリの北西部にあるアルジャントゥイユで起こったのは、中学生による同級生の殺害だ。首謀者とされる男女の中学生カップルはすでに拘留され、「計画的殺人」の容疑で調べられ、有罪となれば禁固20年になるという。火曜日からフランスのメディアがわりと大きく扱っている事件だ。

フランスのメディアによると、被害者のアリシャは14歳、殺害したとされるのは同じ中学の15歳の少年と少女で、少女がいつもアリシャと待ち合わせをしている橋の下にアリシャを呼び出し、そこに隠れていた彼とともに殴る蹴るなどして動けなくなったアリシャを高いところから川に落とし、アリシャは溺死したという。事件は、血のついた服などをもって家に帰った少年の母親が話しを聞いて警察に届けて判明したという。

三人は昨年9月の新学期に知り合ったといい、最初はアリシャと少年が付き合っていたが、すぐに別の彼女ができたという。それが犯行に関わった少女だ。少女二人はその後も友人関係にあったが、少年がそれを受け入れていなかったという、中学生の三角関係のもつれだという。そこに、SNSでのリベンジポルノめいた話があり、それを巡って、被害者の母親からの被害届があったり、少女同士が学校内で喧嘩をしたり、容疑者の少年と少女が退学させられるという経緯や、事件の翌日にはこの二人の処分について学校で会議がある予定だったという。

また、死者は出ていないが、パリでも今週、若者による暴力事件があった。先日も取り上げた「リックス:la rixe(乱闘)」で、パリ16区で若者20名がナイフや鉄パイプなどで乱闘騒ぎを起こし、警察や消防が止めにはいった。負傷者が2名で、うち一人が重傷だという。これは、地域の若者グループとこの地域にスポーツ研修に来ていたグループとの間で、「なわばり」や「ガンをつけた」といったことで諍いが起こったという。

もちろん、メディアではこうした「若者たち」の事件について様々な意見がやりとりされている。SNSの乱用、Covid-19による経済難などの影響、「移民」問題にからめたもの、警察による地域の安全対策などなど、切り口はさまざまだ。

このブログの昨日の投稿では、気候問題が来年の大統領選挙の大きなテーマの一つになるという話しだったが、若者たち、しかもまだ選挙権もない若者たちへの政策も重要なテーマになってきそうだ。