聖職者x教育現場x政府。

投稿日時 : 2025/02/21 17:30

「ベタラム事件:元教師が新たにバイルー夫妻を問題にする」
Libération紙のウェブサイトより。

フランスのメディアで続いているのが、「ベタラム事件」。私立のカトリック系中高一貫校で、聖職者・教師から生徒に行われていたという体罰・性被害の問題で、次々と元生徒や元教師などからの証言が取り上げられている。

ついに国会では調査委員会も正式に立ち上げられ、これから半年で調査結果が報告されるという。

すでにメディアが独自の取材をしていたり、現地では被害者団体も動いていて、かつての教師たちが訴えらる裁判も始まっている。日本では性被害についても、「芸能界」という日本独特の世界での話題しか採り上げられていないが、フランスでは最近、聖職者がらみのものや、テレビ業界(「芸能界」ではなく、ニュースキャスターや司会者)や、もちろん映画業界(監督や俳優など)の性被害の話題が定期的に、常に取り上げられるようになっている。

連日のように様々な証言やリアクションが報道されているが、この事件の大きなポイントは、この学校で何があったかということよりも、その事実を当時の政府や自治体が把握していたのか、それを隠蔽していたのではないかということにある。