次は誰のターン?

投稿日時 : 2024/07/11 17:30

「総選挙:大統領府では、エマニュエル・マクロン大統領とジェラール・ラルシェ上院議員議長の密会」
Le Figaro紙のウェブサイトより。

NATOの会議で訪米中ながらも、総選挙については沈黙を続けるマクロン大統領だが、昨日、フランスの地方紙などを使って、国民への手紙を発表した。

そこでは、どの党も充分な多数をとらず、あらゆる連携も(現状では)過半数をとっていないという、「勝者がいない」選挙結果を受け、政党同士が妥協してから首相を任命するとした。期限は明記しておらず、18日の国会議長の選出なのか、10月の本国会なのか、どうとでもとれる。

もちろん、はっきりと発言しない大統領は批判されているが、新しい国会では、まだまだどのようなグループができるのか、水面下での交渉が続いており、メディアでは、ああでもない、こうでもないと、様々な解説や分析が繰り広げられている。

もう、やることはなくなり、バカンスモードになっている国民としては、ここ1ヶ月近くの政治騒ぎと、パリではいよいよ始まるオリンピック・パラリンピックで、いい加減うんざり、疲れている、というのもあり、10月まで完全にバカンスモードで、このまま政治家だけがざわざわするという状態が続いてもよいという空気もある。
(メディアもまた、バカンスシーズンにはいり、ジャーナリストですら、いい加減夏休みをとりたいという空気もあるのがフランスだ。)

とりあえず、次のポイントは、すでにほぼ公言してしまっている左派連合が、今週中に発表する首相候補の名前だろうか。大方の予想では、大統領勢力が認めておらず、ややこしくなる可能性の高い極左政党LFIからではなく、左派連合でLFIの次に議員数が多い社会党から協調的な人が選ばれるとされている。問題はその人を大統領が認めるか、他の政党からも指示が得られるかだろうか。当然、水面下では、国会議長と首相の座を分けましょうという話も当然政党間で進んでいるともされる。