10日で5度目の不信任案

投稿日時 : 2025/02/13 17:30

「猶予:フランソワ・バイルー首相は5度目の不信任案を回避、2025年度の社会保障予算が承認される。」
Libération紙のウェブサイトより。

昨日のフランスの本国会、実にこの10日間で5度提出された不信任案は、賛成が121票のみ(過半数は289)で否決された。

これで社会保障予算が最終的に通ったことになり、バイルー首相はいったん一安心という形になった。

この5回目の不信任案も、これまで同様、極左政党LFIが提出し、国会の第一党である極右政党RN、そして元々は左派連合でいっしょだった社会党も不信任案に同調しなかった。

社会党としては、政府の予算案は「正義ではない」が、政治的混乱を避けたいという理由だが、極左政党LFIのほうは完全に社会党とは袂を分かつ勢いだ。

年明けには不信任案が通る可能性がかなり話題になっていたが、これで不信任案が通る可能性は、現状では低くなっているようだ。だが、来週末からは毎年恒例で、大きなイベントである農業見本市Salon de l’agricutltureが開催され、農業従事者がなんらかのデモなどをしてくる可能性もある。

一方、極左政党LFIも、国会での戦略がうまくいかないとみて、次は街へ出ての行動に移すようだ。3月21日の国際人種差別撤廃デーの翌日に、バイルー内閣と極右に反対するデモを呼びかけはじめた。