3月15日からフランスでは予約なしで薬局でワクチン接種可能

投稿日時 : 2021/03/05 18:00

「Covid-19:マクロンは、医療従事者のワクチン接種を義務化できるか?」
仏版Huffpostのサイトより。

フランスではすでに300万人以上が一回目のワクチン接種を受け、二回目まで終わった人も170万人を越えたという。昨晩会見をしたカステックス首相は、夏までには18歳以上の2/3がワクチン接種を終えると語った。マクロン大統領は以前に夏が終わるまでに全ての国民といっていたが、その目標はかわらず、確実に進んでいるようだ。

ただし、ここでやはり問題になってきているのが、フランス国民らしい反応で、昨年末のワクチン接種開始時よりはましにはなっているが、ワクチンを打ちたくないという人が多いことが問題になっている。これは、一般市民はもちろん、現在、優先的に進められている医療従事者や高齢者施設の従業員の間でも、打ちたくないという人がすくなくないという。

医療従事者や感染症専門家の間でも、意見は様々で、ワクチン接種の義務化は議論されている。最終決断をする大統領も、政府も、頭がいたい問題のようだ。とかく「義務化」とか「禁止」などというと、「個人の自由」を脅かすと反対する動きがあるのがフランス国民。「外出制限」という禁止事項も、なかなか受け入れられず、守られず。「禁止することは禁止:interdire d’interdire」という表現は、1968年以降のフランスの国民的標語だ。

一般国民については、義務化はかなり難しいし、受け入れられないが、医療従事者などについては、すでに職業的に義務化されている他のワクチンと同じように、Covid-19に関しては法的に義務化しようという動きもあることは事実で、大統領もそのような対策も一つの方法としては考えていると報じられている。そして現場では、感染状況が悪化している地域を優先させたり、3月15日からは予約もなしで、薬局でワクチン接種ができるようにするなど、具体的な対応策も進められている。

「夏の終わりまで」、「夏まで」、と見通しが示され、31歳のフランスの官房長官も「4月半ば」には通常の生活に戻れる(ように)と発表するなど、具体的な指標を示している。それが建前だったり広報戦略であったとしても、「しっかりと」とか「がんばっている」とか国語の試験でもまったく点数がとれないような言葉ばかりの日本の政治家の発言とは違って聞こえる。