人生のバカンスと週末からのクリスマス休暇

投稿日時 : 2019/12/16 18:15

新しい週は記録的な渋滞で始まった。各紙、各メディアの今朝のトップニュースだ。今朝のパリの日の出は8時38分。冬時間だと、寒く暗いうちから仕事や学校に向かうことになるが、そんな冬の月曜の朝、クリスマスまであと1週間という日に、すでに600km以上の渋滞がパリ周辺の道路で発生している。

一部では、クリスマスは中断（trève：トレーヴ）をしようという声もあがるが、ストライキ（grève：グレーヴ）は続くという。政府側は話し合いをするという姿勢だが、組合側は、まずは年金制度改革案を撤回してからだと強気。政府は、長引く鉄道ストにフランス国民が次第に疲弊し、ストライキの支持率が減ることを期待しているのか、個別の職業別の話し合いで徐々に反対派の壁をくずそうとしているのか。

クリスマス休暇は、フランス国内全ての学区で今週末から2週間だが、これは冬のバカンスシーズンでもあって、スキーなどに行く人もいれば、暖かい国へ行く人もいる。だがこれだけ鉄道の運行本数が少ないだけではなく、ダイヤも不確定ではバカンスをどうすればよいのか。年金制度改革はどう決着が着くかわからないが、いまは週末からのクリスマス休暇がどうなるかがもっぱらの関心事だ。
逆に年末にフランスに旅行を計画していた人も気の毒だが、ここまで長引くとストライキが終わっても通常に戻るには数日かかるだろう。昨年のジレ・ジョーヌの運動に続いて二年連続でフランスの年末は荒れ模様。もう12月にフランスに行くのはリスキーかもしれない。