フランス人と歴史

投稿日時 : 2020/01/28 18:00

「フランス人とショア:フランス人の6人に1人が一度も聞いたことがない」
日曜の国営放送France 2の夜のニュースより。

先週の話になるが、ヨーロッパでは、アウシュビッツの強制収容所の開放から75年を記念したイベントが多く話題になっていた。様々な記念行事や政治家の発言などの他、現代の反ユダヤ主義や外国人排斥思想などに関する特集もされていた。

ニュースなどでも良く取り上げられていたのが、ショア(ホロコースト:ナチスによるユダヤ人の大量虐殺)に関する世論調査結果だった。それによると、57%のフランス人は、ショアで殺害されたユダヤ人の数(600万人)を知らないと答え、38歳以下では69%が正しい数字を知らなかったという。さらに重大と取り上げられていたのが、ショアという言葉すら聞いたことがない、と答えた割合で、全体で16%、38歳以下では4人に1人が聞いたこともないという。

このブログで取り上げる話題の多くからは、フランス人は「意識高い系」のように見られるかもしれないが、全体でみればそんなわけでもなく、フランス人だからといって、意識が高いとか、おしゃれだとか、美食家であることはない。

そして、ショアを知らないフランス人が多いという現代の状況もまたフランスらしいのかもしれないし、こうした話題を取り上げるのもまたフランスらしいのだろう。